乳酸菌の特徴いろいろ

酢酸で乳酸菌は死ぬ?

「黒酢ヨーグルト」など、お酢と乳酸菌やビフィズス菌の組み合わせは健康のためのレシピとして広く用いられています。
しかし、乳酸菌やビフィズス菌は生きている細菌です、お酢に混ぜることで、死んでしまうことはないのでしょうか。

乳酸菌やビフィズス菌も酸をつくる

乳酸菌は糖類から乳酸をつくり、ビフィズス菌は乳酸や酢酸をつくります。
ヨーグルトが牛乳に比べて酸味があるのは、これらの酸性の物質がつくられているためです。
また、これらの善玉菌は乳酸や酢酸をつくることで、腸内を酸性にして悪玉菌が増殖しにくい環境をつくりだしています。
つまり、善玉菌は自ら酸性の環境をつくり、生育しているのですね。

お酢の酸度は消化液より低い

お酢の主成分は「酢酸」ですが、そのpHは2.5~3.0程度です。
一方、体内の消化液である胃酸のpHは食前の場合1.0~1.5の強酸です。
お酢よりも胃酸の方が酸度が高いことがわかりますね。

つまり、胃よりもお酢の方が善玉菌にとっては生育しやすい環境なのです。
善玉菌の生育に適したpHは5~8程度のため、お酢の酸度2.5~3.0で死なないとは言い切れません。
ただし、お酢の酸度で死んでしまう善玉菌はいずれ胃酸や胆汁酸でも死んでしまうため、あまり気にする必要はないのです。
死んでしまった善玉菌も腸内で他の善玉菌のエサになったり、免疫力の維持に働くため、身体にとって有用な効果をもたらします。

また、胃酸の酸度でも死なずに腸まで届く乳酸菌やビフィズス菌が使われたヨーグルトも販売されています。
この酸度に強い善玉菌なら、お酢の酸度で死んでしまう心配はありませんよ。
胃酸などの身体の酸に負けずに生きたまま腸まで届く善玉菌のことを「プロバイオティクス」と呼びますが、プロバイオティクスの善玉菌なら、お酢
いかがでしょうか。
お酢の酸で乳酸菌やビフィズス菌が死んでしまうこともありますが、健康食品としての効果が落ちる心配はありません。
お酢とヨーグルトは健康効果も良い組み合わせですよ。