乳酸菌の特徴いろいろ

乳酸菌と母乳

人の腸内には約1000種もの細菌が住みついており、生まれた直後に感染して取り込まれることがわかっています。
乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌もその一つ。
そして、乳酸菌やビフィズス菌を効果的に増やしているのが「母乳」なのです。

細菌は生まれた直後に増える

胎内にいる赤ちゃんは、生まれるまでは無菌状態です。
そのため、腸内にも細菌は存在していません。
ところが、生まれる時に母親の膣を通ったり、外気や医師に触れるうちに様々な細菌をまとって生まれてきます。
主には母親の身体が持っている細菌に感染します。
その後、生まれる前は無菌状態だったのが翌日には大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が1000億個まで増え、悪玉菌優位の状態になります。
翌日の便にはすでに悪玉菌が含まれているのです。
しかし、母乳を飲むことで、悪玉菌の割合は急激に下がり、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合が増えます。
生後1週間程度経過すると、腸内の95%がビフィズス菌になり、善玉菌圧倒的優位の状態になるのです。

母乳によって善玉菌が増える

赤ちゃんは母乳を飲むことで善玉菌優位の状態になり、免疫力が保たれています。
しかし、母乳をやめるとビフィズス菌の割合は10分の1程度まで減少します。
いかに母乳によって善玉菌が優位に働いているか分かりますね。
そのメカニズムは母乳に含まれる成分に秘密があります。
母乳にはオリゴ糖や乳糖が豊富に含まれています。
オリゴ糖はビフィズス菌の、乳糖は乳酸菌のエサになる成分です。
そのため、母乳を飲むことで乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が増える環境が整うのです。
悪玉菌は、腸内が酸性になると活動が抑えられる性質があります。
母乳を飲むことで善玉菌が非常に優位な状態を保ち、腸内を酸性にすることで悪玉菌の活動を抑えるのです。
また、母乳には赤ちゃんを感染から守る抗体が多く含まれています。
赤ちゃんの体内は免疫力が弱いため、善玉菌を優位の状態にし、その間に免疫力を育てることはとても大切なことなのです。